この記事では、グローバルなマインドセットについてお話しします。
「あの人はグローバルだ」、「子供をグローバルに育てたい」、「グローバル人材」などという言葉を耳にすることも多いかと思いますが、グローバルというのはどういうことでしょうか。
どのような考え方やモノの見方をする人が、グローバルなマインドセットを持っていると言えるのでしょうか。
私は、グローバルなマインドセットを持っている人とは、国境の垣根を越えて世界的な視野からモノを考えられる人ことができる人だと思います。グローバルな事象や出来事に対して積極的に関心を持っていたり、色々なことにオープンでいたり、自分のコンフォートゾーンから出られる思考や行動力を持っていたり、広い視野で意思決定ができる人です。
グローバルであることは、国際的であることとも違います。国際的ということは、2か国かそれ以上の国をまたがる思考や活動をしていたりすることです。グローバルは、それよりもずっと広く、世界規模でのことです。
グローバルなマインドセットを持つには、必ずしも外国に現在や過去に住んでいる必要はなく、英語などの外国語ができなくてもグローバルなマインドセットを持つことはできます。
それでも、バイリンガルやマルチリンガルや帰国子女など、何らかの形で子供の頃から外国文化や外国語に親しんだ人は、グローバルなマインドセットを身につけやすい環境にあると思います。しかし、帰国子女やバイリンガルの人全てがグローバルなマインドセットを身に着けられる訳でもありません。
語学がある程度できれば国際的になれるかもしれませんが、グローバルなマインドセットが即座に備わるというものでもないです。
例えば、いくら外国に住んで語学を身に着けても、自分のコンフォートゾーンを抜けることなく海外生活を終え、逆に海外で日本が恋しくなり、日本に帰国し基本的にずっと日本に留まる人も少なくないです(物理的に、あるいは、気持ちのうえでも)。
また、外国語が出来なくても、グローバルなマインドセットを持つ人もいます。
例えば、身内の話で恐縮ですが、私の弟は英語を話しませんし、海外にも旅行や会社の研修で何度か行ったきりですが、弟はグローバルなマインドセット持ってると思います。
弟は、日本国内で全国展開している、寿司チェーン店で働いています。世界のどういった国から魚介類を仕入れるのがコストベネフィットの観点から最良なのか、経営理論の観点からどのようにすればコストを押さえた上で顧客を満足させるサービスができるのか、といったことについて造詣が深く、世の中の事象やグローバルなことについても非常にオープンマインドでいます。彼のそういったマインドセットが評価されてか、北海道の小さな支店で最初はバイトという形で採用され、高卒という学歴ながら、その後、本社の経営企画の仕事にも携わっています。
ちなみに、私のきょうだいに限って言えば、「遺伝的に」あるいは「生まれ育った環境により」グローバルであるということはないです。例えば、私の妹は北海道で保育士をしていて、グローバルにはおよそ興味がなく、生まれ育った小さな町で同郷の男性と結婚し、平和に幸せに暮らしています。
では、グローバルなマインドセットを身に着けるにはどうしたら良いでしょうか。
どんな資質や行動がグローバルなモノの見方につながるのでしょうか。
次の記事で少し掘り下げてお話ししたいと思います。