今日は、「子供の問題解決能力を向上させる」ことについての問題解決に、期せずして取り組むことになりました。
コロナ渦が続く当地ヨルダンでは、学校が閉鎖されて全面的にオンラインでの授業になっています。それで、息子が通うインターナショナルスクールの同じクラスの親達とローテーションを組んで子供たちを預かることになりました。
今日は私が7歳の子供四人(我が子に加えて、英国人、オランダ人の子供など)を預かり、カリキュラムに沿って勉強させました。この年齢なのでなかなか勉強ははかどらず、遊び中心ではありましたが。
子供達が遊んでいた時に何かのきっかけで喧嘩になって、 一人の子供が他の子供を叩き、その子が叩き返すということがありました。
彼らは言葉を使ってきちんとコミュニケーションするというスキルを学ぶ途上にあり、こういうシチュエーションでは、「叩いたら叩き返す」という行為になることが多いです。ただ、彼らがきちんとコミュニケーションを取り問題を解決するスキルを身に着けないと、暴力的な性質がエスカレートすることもあります。また、何よりも、子どもたち自身が大切な場面で言葉できちんとコミュニケーションをするとか、アサーティブに自分自身を守るというスキルが身につきません。
したがって、周囲の大人の介入が必要になります。
今日私がしたのは、まずその叩き合った子供達の状況を理解して(彼らも、決して彼らも他の子供を傷つけようと思っていたわけではなくて、自分が遊んでいたおもちゃを取られたくないといった意図があったはずです)、彼らの意図を汲み取った上で、叩く代わりにどのように言葉でコミュニケーションするかを教えるということでした。 そして、 叩かれて泣いてしまった子供には、きっぱりとアサーティブに「Don't do that! I don't like it!」と言うことが大切だと教えるということでした。
こういった介入を更に効果的にするには、日常的に色々な働きかけをすることも必要です。どうしても、子供はその場で言われただけではなかなか理解できるものではありません。ですので、日頃から、自分の立場や気持ちを言語化して相手にちゃんと伝えるようなスキルを、大人がロールモデルになりながら教えるということが、より長期的かつ効果的な問題解決につながります。
以上が、 私が今日直面した「問題に対する仮説」への取り組みであり試行錯誤です。
今日のその出来事が起きた直後、 「もう無理!子供達を預かるのは止めにしよう」と咄嗟に思いました。しかし、その後子供たちが帰宅した後で、色々考えたり今日のサポートメールを読んだりしているうちに、 これも問題解決への思考体力向上の訓練に繋がるのではないかと思い、 やっぱり子供を預かるのを続けることにしました。
ちなみに、7歳の男の子三人と女の子一人を数時間預かって勉強させるのは本当に至難の技で、小学校の先生って凄いなあと、先生方への尊敬の念を新たにしました。。